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「企業がエンジニアに求める『質問力』とは」日本アルゴリズムインタビュー

「次世代の技術開発に挑むエキスパート集団」として、長年培ったソフトウェア開発のノウハウをもとに、最先端技術を活用したサービスを幅広く展開している日本アルゴリズム。
同社で開発の一人者として活躍する開発2部副部長の吉本さんと開発部主任の岩田さんに、エンジニアに求めるスキルについて伺ってきました。
そして、「プライベートな時間に独学するのは気が進まない」と考える方が、不本意な独学をせずにスキルアップしていくコツについても教わることができました。
「エンジニアとして長く活動していくために必要な情報を得たい」という方や、「無理なくスキルアップしていきたい」という方は、ぜひ読んでみてください。

日本アルゴリズム株式会社
1972年、国策のソフト専門会社「日本ソフトウェア(株)」の後身として、技術者二十数名によって創立。以来、日本のソフトウェア開発で先進的役割を担い続け、近年は長年蓄積したAIに関する豊富なノウハウにより、企業のDX化をサポートする高品質なサービスを提供し続ける。2021年10月には、AIの開発・導入を支援する業務改善ソリューション「AIxNALGO」の提供を開始し、ビジネスシーンにおけるAIによるイノベーションを目指す。

日本アルゴリズムについて

ー御社は様々な分野のソフトウェア開発をされていますよね。

吉本:AI・ディープラーニングや画像処理を活用した研究開発の支援、官公庁系の業務の自然言語処理サポート、銀行や証券会社の基盤システム構築といった基盤系の事業、そしてスマホアプリの開発など、幅広く行っています。 どちらかというと、フロントエンドよりはバックエンドのフレームワークを作ることを得意としていますね。

ージャンルを問わず幅広く手がけてらっしゃるんですね。どのような開発スタイルで進められていますか?

岩田:弊社は受託開発を基本としていますが、あくまでも開発は我々主導で行っていきたいと思っています。お客様に言われるままに開発するというよりは、全て任せてもらえるように信頼してもらい、良いものを提案するというスタイルを大切にしています。

ー技術選定のときには、外部の方も一緒に行われるのでしょうか?

吉本:弊社ではパートナーさんと弊社の社員とで区別することはありません。 パートナーさんにも「こういうことをやりたいんだけど、どのフレークワークが良い?」といった相談をしています。最終的には社内で決めますが、基本的にパートナーさんも社員も話す内容は変わりません。

企業が求めるのは開発効率を上げる「質問力」

ーエンジニアの中には「業務にどこまで踏み込んでいいものか」と悩む方も多いようです。

吉本:こちらが希望するのは「何でも積極的に質問してほしい」ということです。そうしないと、進捗状況や不明点があるかどうかもわかりません。
ただ、誰もが自分から発言できるわけではないと思うので、こちらも定期的に状況を聞いて確認するようにしています。チャットでもよいので、状況を教えてくれるとすごく助かりますね。

ー逆に「この技術を使った方が効率が上がると思います」といった具合に、積極的に提案する方はいかがですか?

吉本:個人的にはすごく助かるし良いと思いますが、実際はそういう方は珍しいですね。
長い付き合いの方であればそういうこともあるかもしれませんが。

岩田:いたらいいなとは思いますが、見たことはないですね。

ースキル云々の前に、そういった質問や提案といったコミュニケーションが取れるかどうかは、今後のキャリアにも関わってきますよね。

岩田:それは絶対にそうですね。特に、積極的に質問する力は大事だと思います。
エンジニアは自分の腕を売りにしている技術職なので、プライドがありますよね。だから「わからない」と言いにくいことも多いと思います。できないと思われたくないという気持ちもあるでしょうし。
私もそういう時期があったので、誰もが通る道なのかなとも思いますが、そこをどう乗り越えていくかでエンジニアとしての成長推移も変わってくるのではないでしょうか。

吉本:中にはお客様のことや、システムの仕様のことなどをGoogleで検索している方がいます。でも、そういった情報はこちらしか持っていないことなので、ネット上に答えはありません。それを質問しないで1人で1日中悩んでいるのは効率的ではないですよね。
やはり開発はチームで進めるので、どこかで止まってしまうと他の工程にも影響が出てしまいます。自分から質問する力や発信する力がある方であれば、効率的に開発が進められますよね。

エンジニアがスキルアップするために

業務時間だけでスキルアップするには

ーエンジニアの成長やスキルアップの話が出ましたが、スキルアップのために独学は欠かせないのでしょうか?

岩田:私は、仕事のことは業務時間内で全て解決するつもりで取り組んでいました。多少足りない部分は自分でサイトを調べたり、外部の勉強会に参加したりしましたが、基本的には「勤務しながらできるようになってやる」という気持ちが強かったですね。

ー業務に対する取り組み方は、エンジニアによってかなり差が出るところですよね。

岩田:業務時間内でできるだけ多くのことを吸収するには、やはり「わからないことを質問すること」です。 仕事が終わったあとに不明点を調べて解決する方もいますが、たいていのことは全て業務時間内に質問すればすぐに解決できることだったりします。業務時間を有効に活用することが大事です。

吉本:あとは、書いたものに対するレビューが必ずあるので、指摘されたことをきちんと自分のものにすることも大切ですね。

自分なりの「アウトプットの仕方」を見つけておく

ー質問することの大切さをわかっていても、中にはアウトプットが苦手な方もいます。質問したいことが相手にうまく伝えられず、結局解決できなかったというケースもあるようです。

吉本:そういう場合は、こちらが絵や図を活用して説明することもあります。

岩田:また、YESかNOで答えられる質問をしていき、少しずつひも解いていくというやり方もあります。中には、3つ目の回答をする方もいますが(笑)

ー我々営業の立場でも、うまく言語化できずに苦戦することがあります。それはすぐに改善できるスキルでもないですよね。

吉本:そうですね。最初からそういう自覚がある場合は、「言葉で説明するより絵や図の方が説明しやすいです」とか「直接話すよりは、チャットの方が話しやすいです」といった具合に、自分が得意なコミュニケーションの取り方を教えてくれるといいですね。そうすれば、こちらもどのように対応すればよいかわかりますから。
どの職種や企業であっても、コミュニケーション能力は求められます。
社員として組織の中でやっていくのであれば、多少コミュニケーションが苦手でも周りがサポートしてくれることもあるかもしれません。ただ、フリーランスとして1人で活動していくのであれば、苦手なことに対して自分なりの対策を考えておいた方がいいと思いますね。

ーコミュニケーション能力は、技術力と同じくらい大事だということですね。

「漫画を読む」ようにプログラミングで「遊ぶ」

ースキルアップについて、先ほど岩田様は「業務時間内で解決する」と仰っていましたが、プライベートではプログラミングには一切触れなかったのですか?

岩田:業務時間外では、自分の好きな分野のプログラミングをやっていましたね。それが直接業務に結びつかないことであっても、「興味があるからやっている」という感じです。「このフレークワークを使ってみたいな」とか。

吉本:プログラミングで遊んでいるんですよ。他の方が漫画を読むように、プログラムを書いている。「独学する」というと、勉強しなきゃいけないといった義務に感じますが、遊んでいると思えば苦になりません。

岩田:やはり「技術に興味がある」というのは大きいと思います。遊びで扱っていた技術が、思わぬところで業務に役立つこともありますし。

ー「好きこそものの上手なれ」とはまさにこのことですね。でも、エンジニア全てがそういうタイプではないこともあります。

岩田:そういう方は、やはり業務時間をいかに充実させるかにかかっていると思います。
社内にも、業務外にほとんど独学はしないのに成長が早い部下がいます。やはり不明点があればどんどん質問してくるタイプですね。周りに教えてくれる人がいるのであれば、すぐに質問して解決していくことが大事だと思います。

吉本:質問することを躊躇することもあると思いますが、最初から突き返す人はいません。まずは質問してみて「もう少し自分で調べて」って言われたときには、調整していけばいいのではないでしょうか。

エンジニアの年齢について

年齢を重ねたエンジニアに求めること

ー御社では、エンジニアの方の年齢は気にされますか?

吉本:我々が見るのは、工程に合ったスキルがあるかどうかなので、年齢はあまり気にしないですね。ただ、経歴にブランクがあるとその理由は気になります。
例えば、30代で経歴が5年間しかなかった場合、その5年間で一通りのことを経験されていれば問題ありませんが、短期間のプロジェクトしか経験が無かったり、ブランクがちょこちょこあったりすると気になります。

ー20代や30代の方と、50代や60代の方とで、見るポイントは変わりますか?

吉本:やはり年齢が高いほど、求めるスキルにマッチするかどうかは厳しくみてしまうかもしれません。若い方は伸びしろがあるので、スキルが少し足りなくても勉強しながら進められることもあります。
でも年齢を重ねると、どうしても吸収する力は劣ってしまいます。未経験の工程をこちらが一から教えるのは難しいと思います。

ー年齢が上にいくほど、手が動くだけでは足りないと言われることが多い印象があります。

吉本:我々は、こちらが求める工程にスキルがマッチしていれば年齢は特に意識しないのですが、先ほども話したコミュニケーションが取れるかどうかは重要ですね。
設計の工程から関わっていただくのであれば、お客様と問題なくやりとりできることも大事です。そしてどの工程であっても、コードレビューできちんと指摘する力や世代が違う方とも問題なくやり取りできる方が望ましいですね。

「年齢が高いからマイナス」ではない

ー製造工程で募集をかけるときには年齢制限をかけるという企業も多いですが、そのあたりはいかがですか?

吉本:必ずしも、若い方がコーディングが早いとは限らないと思います。
むしろ年齢を重ねていて経験値が高いほど作業が早いですし、ベテランなのでバグが出にくいコードを書けるという特徴もあります。

岩田:今関わって下さっている年配のパートナーさんがいらっしゃいますが、かなり作業が早いですよね。

吉本:弊社では「年齢が高いからマイナス」ということはないですね。他にも15年ほどお付き合いさせて頂いている60代のパートナーさんがいらっしゃいますが、何でも吸収してしまうような若い感覚をお持ちですし。

ー年齢が高いと条件が狭まるイメージが強かったのですが、そうとも限らないのですね。

取材を終えて

「企業がエンジニアを採用する」というスタイルからか、一般的に企業が「上の立場」でエンジニアは「雇用してもらう側」という立ち位置になりがちです。また、無意識に社内エンジニアと外部エンジニアで線引きしている企業も少なくありません。
一方で吉本さんと岩田さんは、外部のエンジニアのことを「パートナーさん」と表現されていて、「対等な関係」として尊重されているのだなと感じました。
また、開発工程に合ったスキルをもっていれば、エンジニアの年齢を問わないというフラットなご意見も印象的でした。

エンジニアとして長く活動していくには、業務時間を有効に活用すること、技術に興味をもって「遊ぶ」こと、そして自分から質問するコミュニケーション能力は欠かせないということも教示頂きました。
特にフリーランスとしての活動を続けるのであれば、コミュニケーションが苦手だったとしても、自分なりの対処法を考えておく必要があります。

また、年齢を重ねると「コーディングのスピードが遅くなる」という先入観を抱きがちですが、必ずしもそうではないことも新たな発見でした。
もはや年齢云々ではなく、「人」それぞれが持つ特長を上手にアピールすることで、自身の能力を最大限に活用できるのではないでしょうか。

エンジニアとして、今後のキャリア形成の参考にして頂けたら幸いです。
快く取材に応じて下さった日本アルゴリズムの開発2部副部長の吉本さん、開発部主任の岩田さん、貴重なお話をありがとうございました!

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