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「スタートアップ企業にフリーランスが参画するということ」ユニファインタビュー【後編】

保育現場の業務負担をテクノロジーで軽減することを目的とした保育施設向け総合ICTサービス「ルクミー」を開発・提供するユニファ株式会社。これまでの導入実績は、累計11,000件以上となっています。
その開発チームを一から立ち上げ、拡大させてきた取締役CTO赤沼氏にお話を伺ってきました。
「保育をハックする」というコンセプトのもと、トータルソリューションシステムを内製化させている会社は類を見ません。同社のようなスタートアップ企業に参画するには、どんな技術が求められるのでしょうか。エンジニアとして長く活躍していく上で心に留めておきたい、大切なポイントを頂きました。
「スタートアップ企業に参画したい」「新しい技術を積極的に使える現場に行きたい」「エンジニアとしてのキャリアップを考えたい」方にぜひ読んでいただきたいお話です。

ユニファ株式会社
ユニファ株式会社は、保育・育児関連の社会課題をDXによって解決することを目指す“Childcare-Tech”領域のスタートアップです。
「家族の幸せを生み出すあたらしい社会インフラを世界中で創り出す」をパーパス(存在意義)に、2013年に設立しました。
保育園・幼稚園・こども園向け総合ICT・研修サービス「ルクミー」を展開しており、全国33ヶ所以上の自治体にて導入済み、導入件数は累計で11,000件を超えています(2021年2月時点)。
「スマート保育園・スマート幼稚園・スマートこども園」構想を掲げ、AIやIoTなどの最新のテクノロジーの活用によって、保育者の方の業務負荷を軽減しながら時間と心のゆとりを創出し、子ども達との豊かな関わりを増やすことを目指しています。

フリーランスになるということ

経験が浅いまま独立することの危険性

ー早い方だと、今では20代前半にフリーランスエンジニアとして独立される方も多いですよね。

個人的には、「正社員として自社開発の経験を積み、開発がどんなものかがわかった方がフリーランスエンジニアとして独立する」というイメージがあったのですが、今はそうでないパターンも多いようですね。

ー「スクールで学んだあとはすぐにフリーランスへ」といった情報もあります。

そういった情報も多いですね。ただ、実際に開発がどういうものかを経験しないまま現場に参画するとなると、エンジニアの方も企業もお互いに苦労する気がします。
クラウドソーシングでは、細かく分類された業務の一部を納品すれば完了するかもしれませんが、企業の現場では納品して終わりではありません。事業を一緒に作っていくので事情が異なります。

ー「エンジニアは稼げる」といったイメージも先行しているようです。

「リモートで週何日か仕事すれば数十万の収入が得られる」といった好待遇の案件があったとしても、長期的に続けられる保証はありませんよね。最初はうまくいったとしても、30代、40代を過ぎてもそのまま稼ぎ続けられるかどうかは分かりません。

正社員での実務経験が欠かせない理由とは

ー正社員でないと経験できない業務経験もあるのではないでしょうか。

開発の中心部分や、アーキテクチャ設計をどのように進めていくか、どういったプロダクトを開発していくのか、といったプロジェクトをリードしていくポジションは、契約的な側面から考えても、どうしても社員でしか経験できません。
そういった経験をせずに業務委託になってしまうと、開発の最も大事なフェーズを経験できないまま年齢を重ねていってしまうことになります。

ー30代以降であれば基本設計はできてほしい、40代以降なら要件定義もといった具合に、年齢によって求められるレベルは高くなりますよね。

目先の2~3年だけを考えていれば実装だけをこなしていても問題ないかもしれませんが、ずっとフリーランスエンジニアとしてやっていきたいのであれば、その前に正社員になって開発の重要なフェーズを経験してからでないと、成長の伸びしろに限界が出てしまうのではと思います。

市場価値の高め方

年齢を意識したキャリア形成を

ー年齢を重ねると、上流工程の経験しか無いか、あるいは実装経験しか無いか、と2極化することも多い気がします。

求められている経験と現実がマッチしないことは多いかもしれませんね。
一度実装の現場から離れてしまうと戻ってくるのは難しいですし、最新技術にキャッチアップしていないと上流をやるのも厳しくなってきてしまいます。
一方で設計の経験が無く、設計書を提示されないと作業ができないとなると、選ばれにくいと思います。スタートアップ企業では、一緒に仕様を具体化して設計していくことが求められるので。

ー年齢を重ねるごとに「上流もできないと困るし、手を動かせないのも困る」といった具合に求められるレベルは上がってきます。

フリーランスとして常に新しい環境で戦っていくのであれば、やはり下流工程から上流工程まで経験していること、実装の技術も現役であること、そして新しい技術にもキャッチアップしていることが重要だと思います。
年齢を重ねているエンジニアの方がアピールできる価値とは、「実績の多さによる知見」です。
そして企業が業務委託の方を選定するには、まずはスキルシートから判断しますし、そこには実績の多さだけが記されます。
いくら使用可能言語が多くても、年齢のわりに実績が少なかったり、短期間の参画案件しか無かったりすると企業にとっては不安が残ります。
「学んだものを実際の業務でこう活かせるんだ」とこちらがイメージできるように、示す必要があると思いますね。

実力をアピールするには

ースキルシートの実績には、どんな点が強調されていると目に止まりますか?

プロジェクトの内容そのものよりも、どんな役割を担ってきたのかがわかるといいですね。
具体的な開発プロセスや、実装をメインに担当したのか、あるいは仕様の検討や上流に近いところまでをやっていたのか、といった事は知りたいです。

ー中にはポートフォリオを持参する方もいらっしゃいますが、それに関してはいかがでしょうか?

GitHubで公開されているコードを見せてもらえるといいですね。どんなコードが書けるのかがわかると、どんな仕事をしてくれるかがイメージできます。
ご自身の技術力を示すものなので、そういったアウトプットはどんどんした方がいいと思います。いくら実績があったとしても、「GitHubのアカウントを持っていません」と言われてしまうと、実際の実力はどうなんだろう?と不安に感じてしまいます。

取材を終えて

取材を通して、スタートアップ企業で参画することの厳しさについて具体的に伺うことができました。
スタートアップ企業の「新しい技術を扱える」「高収入を得られる」「経験を積める」といったプラスイメージに惹かれる方も多いかもしれませんが、業務委託として関わる以上、求められるものは総じて高くなります。
また、正社員として必要な実務経験を積んでおいた方がより市場価値も高まり長く活躍できるというお話も印象的でした。保育のICT企業として第一線を走り続ける同社を牽引してきた赤沼さんだからこそ、伺えた内容だったのではないでしょうか。
エージェントとしても、フリーランスとしての価値の高め方や、主体性と柔軟性をもって案件に参画することの大切さをエンジニアの方々へプッシュしていくことの必要性をご教授頂きました。
正社員エンジニアとして活躍している方や、フリーランスエンジニアとして今後のキャリアを考えたい方の参考になれば幸いです。取材に快く対応してくださったユニファの取締役CTO赤沼さん、貴重なお話をありがとうございました!

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